チェンバロとのデュオコンサート

今年も9月に、上野毛のキュルチュール・インターナショナルクラブにおじゃまし、チェンバロとのデュオコンサートをしました。いつもご一緒していただいている平山亜古さんと、今回は、ハイツという管楽器製作家が作ったオリジナルリコーダーを元に、日本のリコーダー製作家・斉藤文誉さんが作ったアルト・リコーダーでアンサンブルをしました。

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2016922日(木・祝)ドイツに開くフランス文化の華 

~管楽器製作家・ハイツ Johann Heitz1672-1737)の試み~

森吉京子/リコーダー 平山亜古/チェンバロ

1702年から1737年まで、ベルリンで工房を構えた管楽器製作家・ハイツの残したオリジナル・リコーダーに基づき、現代に蘇ったアルト・リコーダーの響きを味わって頂く演奏会です。 

フランスで好まれたリコーダー特有の構造を独自に改変し、A.ヴィヴァルディ(1678-1741)を生んだイタリアに作品の多くが残る管楽器製作家・クリストフ及びヤコブ・デンナー親子C.Denner1655-1707)、J.Denner1681-1735に代表されるように、同時代のドイツでは、ヨーロッパの音楽界を席巻するイタリア音楽を奏でるにふさわしい音色を持つリコーダーが好まれていました。そんな中、フランス文化の影響を受けたベルリンに工房を持ち、あくまでフランス音楽特有の響きを管楽器に求め、それをリコーダー製作において追求したと思われるのが、ヨハン・ハイツでした。

フランス音楽の影響を受けたドイツの鍵盤音楽と共に、ハイツの楽器が奏でたであろうリコーダーの音楽をチェンバロとのデュオでお楽しみ頂きます。

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私が斉藤さんに製作を依頼したハイツのリコーダーは、ピッチ(音程)がいわゆる「バロックピッチ」と呼ばれるa'=415Hzよりもさらに低めの、およそa'=410Hz。6・7番のダブルホールを、オリジナル通りのシングルホールに仕立てたオリジナル・フィンガリングに近い指づかいに設計されています。

美しべっ甲装飾のハイツのオリジナルリコーダーが現存しています。希少な天然物を装飾として用いた楽器を所有することは、当時(バロック時代)の貴族たちの音楽趣味の一つのステータスであり、また、こうした楽器は貴族たちの間では贈呈品として重宝されたのでしょう。

さて・・楽器の真価はその音色で問われるべきでありますので、楽器の特徴はこの辺にしまして・・・

そろそろシングルホールで設計されるオリジナルフィンガリングに近い指使いを習得しておかないと、年を重ねすぎてはさらに困難になるかな・・という密かなる消極的な動機もその他の理由に含めてこの楽器の製作を斉藤さんに依頼したワタクシです。確かに、指使いの困難さからくるちょっとした高さの「壁」は乗り越える価値あり。難しいからこそ燃えます。それはともかく、わずかに音程がバロックピッチよりも低いだけで、こんなにもふくよかな音色、ビロードのような低音とつややかな高音・・最近、ヨーロッパのバロック音楽研究者たちの間で注目されている「ドレスデン宮殿での音楽演奏シーン」では、ハイツのリコーダーこそ人気が高かったのでは、と言われているようです。

ハイツで演奏するにふさわしいリコーダー独奏曲のレパートリーについては、さらなる探求の余地が残されています。2017年には、ハイツで演奏される作品をもっと探してみようかと思っています。

おまけ・・・秋の空が広がるころ、ホームベーカリーを導入  おいしいパンが毎日食べられます。毎朝、香ばしいパンの香りで目覚めるのってステキ(ぶっ!)正確には・・家族3人で一食一斤はちょいとぜいたくなので、先月から2日1回、焼き立てパンの香りで目覚めております。何せパンが好きなので、1週間に何度もあちこちパン屋をうろついていましたが、今ではすっかりパン屋から遠のいてしまいました。だって、材料のすべてをちゃーんと把握しながら、こんなにおいしいパンが食べられるのですよぉ 感激です。み~なさんにお勧めします 

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Moriのリコーダー音楽会 vol.10

今年もこの季節になりましたよ

Moriのリコーダー音楽会

2016年6月17日 13時開演(17時終演予定) 入場無料

千葉市美浜区美浜文化ホール2階 音楽ホール

NHK文化センター千葉教室:テレマン《ターフェルムジーク》より、NHK文化センター柏教室:アンドレ・ギャニオン《ASHITA》、チャリンジャー《ミラー・ボール》より、笛の会:ヘンデル《ロドリーゴ組曲》より、みおふぃ:ヴォーン・ウィリアムズ《パイプの組曲》、ポレポレ:ローゼンヘック《世界の五つの都市》、歩音:スカルラッティ《カルテッティーノ》、リベルテ:《薔薇の香り》

独奏曲:オトテール《ソナタ変ロ長調》、バストン《リコーダー協奏曲ハ長調》、テレマン《ソナタハ長調》、ヘンデル《ソナタイ短調》、ディヴィジョンフルートより  

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Moriのリコーダー音楽会まで1カ月をきりました。幹事さんグループの皆さんを始め、参加するリコーダー大好き!の皆さんの練習にも熱が入ってきました。

今年は10周年記念の音楽会になります。あっという間の10年?まだまだ10年目??

どちらかと言えば、私にとっては「まだまだ10年目」なのです。音楽会の参加者は毎回少しずつ変わりますし、毎回が新鮮です。20年目になっても「まだ?」と思っているかもしれません。昨年来、リコーダーコンテストの審査員になってから、リコーダー・アンサンブルの現代曲をたくさん知ることができました。そして何より《季刊リコーダー》の編集に携わり、全国のリコーダーファンの皆様と交流することも、私の優秀な♪生徒さんにたくさんの新しい曲をご紹介できる一因ともなっています。

世界中にリコーダー作品はたくさんあり、楽しみ方もたくさんあります。

そんなわけで、今年のMoriのリコーダー音楽会のアンサンブル演奏のセクションでは、幾つかの「新しい響き」も楽しんでいただくことができそうです。一方で、チェンバロとヴィオラ・ダ・ガンバとのアンサンブルで独奏曲を披露して下さる皆さんが演奏するのは、リコーダー・ソロの不朽の名作ぞろいです。

全体合奏では2曲を選曲し、今回は、参加者全員でパートを決め、リコーダー・オーケストラさながらのサウンドを楽しむことになりました。楽譜は会場で配布致します。

みなさん、リコーダーを持ってご来場ください。

音楽会でお目にかかりましょう~ 

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明日4/23 プロムナード・コンサート

彩の国さいたま芸術劇場 第83回光の庭 プロムナード・コンサートに出演します。

2016年4月23日(土)14時~14時40分 入場無料

~春風を聴きに~ リコーダーとオルガンの対話

徳田佑子(オルガン)&森吉京子(リコーダー)

プログラム:ヘンデル《ソナタ 変ロ長調》、パーセル《ひとときの音楽》、ロッシ《トッカータ第7番》、バッサーノ《クレメンス・ノン・パパのシャンソンに基づく変奏曲》、《春が来た》による即興演奏、バッハ《トリオ・ソナタ 第5番ハ長調》より ほか

「光の庭」と呼ばれるにふさわしい、美しい光が差し込むロビーでの、カジュアルなオープンコンサートです。83回も続いている地元で人気の演奏会ということで、なんと、会場のあるJR与野本町の駅構内には大きなポスターが・・・徳田さんとワタクシの美しい(?)写真入りです♪

ガルニエ社製のポジティフオルガンの響きは格別です。このオルガンとリコーダーのソロでアンサンブルのコンサートをするのは、実に10数年ぶり・・オルガンとリコーダーのアンサンブルにふさわしい曲は・・?と二人でアイディアを出し合い、最終的には実にバランスの良いプログラムになったと思います。圧巻?は《春が来た》による即興演奏。徳田さんもワタクシも、おなじみの《春が来た》のメロディを基に変奏曲を創りましたよ 徳田さんの楽しいプロデュースによる春のひと時を・・

最近、スタイルとリコーダーの響きについて考えるようになってきました。ようやくそこに気づくに至ったと申しますか。リコーダー製作家、斉藤文誉さんとの対談で得た知識なども大きく影響していると思います。この曲にはこの楽器の響き、この作曲家にはこちらの楽器の響き・・・というように、私なりのひらめきとこだわりが出てきたような気がします。テクニックにももっと磨きがかかると良いのですが。と、追求したいことは増えるばかりです。2016年はどこから手をつけましょうか・・。

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先週、エヴァ・レジェーヌさんと千葉・京都・須坂公演の怒涛の1週間が終わりました。桜の花を追うように、2016年春来日公演は信州須坂の美しい桜の花の中で最終公演を迎え、「日本の桜  を見たい」というエヴァさんの希望も叶い、美しい思い出とともにドイツへ発たれました。

今回は、前回の「バロック協奏曲の夕べ」とがらりと趣向を変えて、リコーダーの「現代音楽の響き」を中心に。

エヴァさんプロジェクトの詳細は、日を改めてご報告いたします。

明日は、春風を聴きに“彩の国さいたま芸術劇場”まで・・!

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エヴァ・レジェーヌさん 来日in Spring

オランダのリコーダー奏者、エヴァ・レジェーヌさんが、同じくリコーダー奏者のアストリッド・アンダーソンさんと来日されました。昨日は午後早い時間から来週から始まる千葉・京都・須坂での演奏会のプログラムを、私を含むリコーダー奏者3人でリハーサル始動。千葉公演の詳細は次の通りです。

2016年4月12日(火)19時開演(18時30分開場)

桜の季節に・・・ ~古楽器と和楽器の出逢い~ 

千葉市美浜文化ホール2階 音楽ホール    当日:3.500円、前売:3,000円

リコーダー: エヴァ・レジェーヌ、アストリッド・アンダーソン、森吉京子

笙:真鍋尚之

プログラム: エスタンピー、ダンスタブル《美しいバラの花》、ボワモルティエ《トリオ》、広瀬量平《オードI》、ヒンデミット《トリオ》、バッハ《私たちは急ぎます、弱くてもたゆまぬ歩みで》ほか

問い合わせ・チケット予約: Moriのリコーダー音楽会事務局(043-242-9393)(9:00~21:00 4/11迄) euterpe☆ms.0038.net(☆を@に変換してご利用ください)

時代は中世からバロック、現代までの音楽旅行・・がコンセプトの今回の演奏会。いったんリコーダーを置いてパーカッション(!)を抱えたエヴァさんのリズムとともに、リハーサルは中世の器楽曲、エスタンピーから。アストリッドさんの演奏は、CDの演奏を通してすでに耳にしたことがありました。CDを聞かせて頂いたときから、ふくよかな音色に感嘆していたものでしたが、実際に共演してテクニックの確実さにも驚かされましたし、どの時代の音楽からも自然に聞こえてくる様式感に素直に共感することができました。ボワモルティエのトリオを、エヴァさんとアストリッドさんに挟まれて真中の位置で吹いた時の吹き心地の良さ・・今までに味わったことのないアンサンブルの一体感でした。

4月12日千葉公演、4月15日京都公演(MIHO美術館主催)。4月17日須坂公演(長野県須坂市”夢奏庵”主催)以上、合計3回の公演を通して、私たち3人のリコーダー奏者の出会いが、音楽を聴いて下さった多くの方に喜びをお伝えできるように・・がんばります

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グレート・バス・リコーダー

おくればせながら・・グレート・バス・リコーダーを購入しました。

アンサンブルのコンサートなどで、演奏仲間が所有している楽器を借りて演奏することはしばしばありました。けれども、やはり自分の楽器ではないので、それだけでもしっくりこないというか、「自分の音が出せない楽器」としての認識しかなく、バス・リコーダーを上手く吹きこなせるだけで充分と考えていました。
ところが、C管になるだけで、やはり低音の重厚さが違いました。J.S.バッハの《フーガの技法》をリコーダーアンサンブルにアレンジしたものがありますが、バス・リコーダーですとオクターヴを少なからず変更せざるをえないところ、グレート・バスでしたらしっかりと低音を鳴らすことが出来ます。
楽器店では5本の楽器の中からお気に入りを見つけましたが、選定の基準で一番重要なのは、やはり、前音域の音量のバランスが良いことでした。5本のグレート・バスをかわるがわる吹きながら試奏室で粘って2時間、果たして、音量バランスの良い楽器は見つかったのですが、音程に関してはなかなか難しいということがわかりました。
リコーダーでこれだけの数のキィ、これだけ大きな内径・・調整も難しいに違いありません。
最初のオイリングも一苦労でしたから。
ただ、ここであきらめてはいけませぬ。
グレート・バスの運指は、まず、運指表を頼みにしてはなりません。
ひたすら良く「聴く」そして、キィのすべてを巧みに駆使して、運指のすべてを工夫する必要があります。
手間がかかるほど、かわいい楽器になるではありませんか・・・
偶然、『季刊リコーダー』第17号の栗コーダーカルテットさんが担当するページで、この楽器をこよなく愛する?メンバーの方が「あるある話」を語って下さいました。おもしろいです
ますますこの楽器を究めたくなってきました。
おまけ・・・信州の田舎から、庭先で実ったザクロが送られてきました。今年のザクロは甘い!子どもの頃はこの酸っぱさが大好きで、秋になるのが楽しみでした。このところ、年齢のせいか「酸味」に弱くなったワタクシですが、今年のザクロは違います。
小さな赤いひとつぶひとつぶをゆっくり食べるヒマなど・・と思ってながめるうちに、そうだ、と思い出しました。ザクロのおいしい食べ方。人差し指と親指の間に一粒はさんで、軽く開けた口に向かって押しつぶすとパッ!と甘酸っぱいザクロの果汁が口いっぱいに広がります・・それが楽しくて、忙しいというのになんとなく椅子にずっと腰掛けたまましばらく楽しんでしまいました・・・

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エヴァ・レジェーヌさん

美浜バロック音楽のひととき ~バロック協奏曲の祭典~にご来場いただいたみなさま、ありがとうございました。

鍵盤奏者の牧真之さん率いるConcentus New Yorkのみなさんとともに、3年ほど毎夏来日しているオランダ人リコーダー奏者のエヴァ・レジェーヌさんもいらして今年もご一緒させていただきました。

当初はエヴァさんのお嬢さんで、同じく優れたリコーダー奏者のアストリッドさんも共に来日される予定でしたが、それが叶わなくなったため、千葉公演のほかに、東京でのアマチュア合唱団のみなさんとの演奏会にも私はご一緒させて頂くことになり、思いがけず今年はエヴァさんとの公演を重ねることができました。

千葉公演でエヴァさんはヴィヴァルディのリコーダー協奏曲を、私はサンマルティーニのリコーダー協奏曲を、Concentus New Yorkのみなさんの弦楽合奏とともに演奏しました。

リコーダー協奏曲は・・・アクロバットです(笑)

今回はつくづくそれを実感しました。あらゆるパッセージに200パーセントの自信と、首・肩・腕・背中・腰・ひざ・足首(笑)の徹底的な柔軟性と、ステージに上がるまでは人を寄せ付けない集中力をもってしなければ太刀打ちできませぬ。

例によって、公演1週間前のワタクシは、台所で皿・茶碗を頻繁に手から落としました。常に指先から力を抜く練習をしているからです(⇒単なる言い訳か)この期間はたいせつな器類はすべて食器棚へ仕舞います(笑)。

リハーサル中には、マニアックな指の動きをするパッセージを、一人練習では何百回と繰り返した「あの場所」に差し掛かるたびに、さすがに、「わたしゃ何をやっているんだろぅ~かぁ~・・」と思ったものでしたが(笑)。

演奏が終わってから楽屋でエヴァさんと話しました。「練習を充分したか。という問いは、もはやする必要ないんですよね。(してるんですから)あとは、精神力です。ひたすら”緊張”が敵になるんですよねぇ・・。」私が悩みのようなつぶやきのような言い方をすると、エヴァさんはすかさず、私の真正面に向かいなおして大きな声で言いました。

「京子のおばあちゃんはご存命?おばあちゃんに聴いてもらっている?」

(ワタシ)「???」

「おばあちゃんが一番いいのよ。あなたのことをそのまま受け入れてほめてくれるから。おばあちゃんに聴いてもらいなさい。」

言われたとたん、両目が涙に覆われて私は前が見えなくなりました・・・

エヴァさんの来日公演にご一緒して今年で2年目になります。最初にお目にかかったのは3年前。今年も大きなプレゼントをもらいました。おばあちゃんに聴いてもらいなさい、という言葉には深い深い意味があります。少なくとも・・その深い意味を私は瞬間で理解しました。なんと答えたか忘れてしまったくらい、私はすっかり動揺してしまいましたが、エヴァさんには言葉の真意を私が理解したことが分かったと思います。その他もうひとつ。今の私にものすごく重要なアドヴァイスをもらいました。これは今後の私の音楽人生の宝物にしたいと思います。ここではナイショです。

おまけ・・・音楽人生への贈り物のほかにも、テーブルで使えるかわいい贈り物も頂いてしまいました。エッグスタンドでございます。最近、娘が半熟玉子を上手に作ることのできるグッズを買ってきたばかりで、ちょうどエッグスタンドをさがしていたところでした!

Egg_standエヴァさんのご主人さまはデンマークの数学者ですが、当然エヴァさんの国籍はデンマークです。でも出身はオランダ、そして現在はドイツに在住。このエッグスタンドはデンマークデザインの、オランダ工場製造なのだそうです(笑)アワ立てボールのようなかわいいデザイン、すごく楽しそうにその話をしていらっしゃいました。

来年は、ぜひお嬢さんのアストリッドさんを日本へ連れてきたいとエヴァさんはおっしゃっています。もしそれが実現することになったら、私も含め3人での演奏会を計画することにしました。

できれば、日本を象徴する桜の季節に来日したい・・・とおっしゃっていました。

今からたいへん楽しみにしています。

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9/15 バロック協奏曲の祭典 in 千葉市

来週の火曜日、オランダ人リコーダー奏者、エヴァ・レジェーヌさんを迎えて、千葉市美浜文化ホール・音楽ホールで、バロック協奏曲を集めた演奏会を行います。

詳細は、ひとつ前の「お知らせ」をご覧ください。

エヴァ・レジェーヌさんがソリストとして演奏するのは、ヴィヴァルディ作曲《ソプラニーノのための協奏曲ハ長調》。ソプラニーノは、ソプラノ・リコーダーよりさらに小型のリコーダーです。運指はアルト・リコーダーと同様です。

ヴィヴァルディは、日本では《四季》で有名なイタリアの作曲家ですが、ヴィヴァルディの《四季》と言えば、ひろく「バロック時代の音楽」を知らしめた万人が知るバロック時代の名曲です。実はこのヴィヴァルディ、リコーダーのオリジナル曲を、しかも名曲と言われる珠玉のコンチェルト=協奏曲を残していることでも有名です。

中でも、今回レジェーヌさんが演奏するソプラニーノ協奏曲ハ長調は、目もくらむような名人芸による華やかなパッセージと、情緒豊かなメロディがちりばめられた印象深い作品です。レジェーヌさんと、アメリカでの演奏活動を共にする日本人の鍵盤奏者、牧真之さんが率いるConcentus New Yorkの皆さんとの質の高い室内楽を聴かせていただけることでしょう。

私がソリストとして演奏するのは、サンマルティーニのリコーダー協奏曲。これは、ソプラノ・リコーダーのための数少ないオリジナル協奏曲です。底抜けに明るいメロディと和音の数々、ヴィルトゥオーゾを発揮する2つのアレグロ楽章に挟まれた緩徐楽章のドラマの美しさは圧巻です。

コンチェルトですから華やかなパッセージはもちろん聴きどころですが、ヴィヴァルディといいサンマルティーニといい、バロック時代のイタリア人の音楽的感性の真髄ともいえる緩徐楽章の美しさは・・・心が揺さぶられます。

さて、鍵盤奏者・牧真之さんが率いるConcentus New Yorkの皆さん、メンバーお一人お一人がすばらしい経歴を持つ若手演奏家です。演奏会では、独奏ヴァイオリンの協奏曲ももちろん、お楽しみいただきます。牧さんが会場に持ち込んで演奏してくださるポジティフオルガンでは、ヴァイオリンとのコンチェルトが聴きどころです。

最後には、バッハ作曲《ブランデンブルグ協奏曲第4番》。私自身も何度となく演奏してきた名曲ですが、いつ演奏しても本当に楽しい。一人、練習する時も、弦楽部の響きがどこからともなく響いて来てすぐに「ブランデン」の世界に入っていくことができます。

ご来場、お待ちしています。会場でお目にかかります!

太陽の光が、先ほどから久しぶりにリビングに射してきました~

太陽 ばんざ~い 

おまけ: テフロン加工のフライパンにホトホト手こずり 、最近話題の「ロッジのスキレット」導入。これがすばらしいっ!

まず話が戻りますが・・なぜテフロン加工のフライパンに手こずったかって、ご存知ですか?テフロンとはいえ、あれで「なすのオリーブオイル焼き」とか、「おもちのごま油焼き」とか、「レバー入りのゴーヤチャンプルー」とか、我が家に定番メニューを作ると、テフロンがすぐにストライキを起こすのです。テフロンなのに焦げ付いて。げきおちくんとかで焦げを何度もこすっていると・・当然使えなくなります。テフロンの塗り替えもしてくれるメーカーのフライパンを使っていましたが、修理費とスキレットの代金が同じであることにハタと気づき、ワタクシはテフロンとさよならをすることにいたしました。

スキレットの難点は、お・・おもいっ!そこはプラス思考に・・使う前には、しばし本体とフタ(蓋なのにこれもメチャ重い)を両手で持ってダンベル体操します。肩・腕の筋肉つけて首こり解消をめざすのであります 

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バロック協奏曲の祭典 エヴァ・レジェーヌを迎えて

美浜バロック音楽のひとときシリーズ  シーズン4 vol.1

バロック協奏曲の祭典 エヴァ・レジェーヌを迎えて ~後期バロック時代の音楽~

2015年9月15日(火)19時開演(18時30分開場・全自由席)

今年も、オランダのリコーダー奏者、エヴァ・レジェーヌさんが来日されます。来週1週間、東海大学で行われるバッハ講習会の講師の一人としていらっしゃいますが、その後、1週間かけて日本各地で演奏会、レクチャーなどが予定されています。

千葉市でのコンサートは9月15日(火)に行われます。ニューヨーク在住の鍵盤奏者、牧真之さんが、ご自身が主宰するグループ「コンテントゥス・ニューヨークConcentus New York」を率いて、今回は後期バロック時代の協奏曲ばかりを集めてのプログラムになりました。

【プログラム】ヴィヴァルディ:弦楽器のための協奏曲、リコーダー協奏曲ハ長調RV.443、ヴァイオリン協奏曲『調和の霊感』より第6番、ヴァイオリンとオルガンのための協奏曲RV541

サンマルティーニ:リコーダー協奏曲ヘ長調

バッハ:ブランデンブルク協奏曲 第4番 BWV1049

【演奏】リコーダー: エヴァ・レジェーヌ、森吉京子

Concentus New York: ジョアン・プラナ/Vn、ジェシカ・パーク/Vn、宮島華子/Vn、森山千春/Vla、エリック・アンダーセン/Vc、田中祐太/Cb、牧真之/Cem・Org

20150915omote 「美浜 バロック音楽のひととき」のシリーズでいつか実現させたいと思っていたのが、まさに、今回開催の運びとなりました協奏曲の夕べ。

 さらに、尊敬するエヴァ・レジェーヌさんを迎えてのコンサートとなり、喜びもひとしおです。レジェーヌさんは、ヴィヴァルディ作曲、ソプラニーノのための協奏曲を演奏します。華やかなパッセージが魅力的な、まさに、リコーダー協奏曲の最高峰の1曲です。

私は、サンマルティーニ作曲、ソプラノ・リコーダーのための協奏曲を演奏します。

牧さんが小型オルガンを持参してくださいますが、あのホールでポジティフ(小型オルガン)オルガンが鳴り響くのはおそらく初めてのことではないでしょうか・・ヴァイオリンとオルガンの協奏曲、楽しみです。

プログラム最後を締めくくるのは・・・このメンバーでしたら!という1曲、バッハのブランデンブルク協奏曲から第4番です。リコーダー2本と、ヴィルドゥオーゾのヴァイオリンが饗宴します!

どうぞご来場ください。お問い合わせはこちらのアドレスまで ⇒ euterpe☆ms.0038.net(☆を@マークに変えてご利用ください。)

Concentus New York HP: http://cnyjp.weebly.com/chiba-915.html

おまけ: 我が家に、低速圧縮しぼりのジューサーがやって参りました。野菜や果物の本当の?おいしさに感動です。ニンジンジュースって、ほんとうはこんなにおいしいものだったのだわ ジュースだけではございません。最近ワタクシが「中年必須のたべもの」7選に入れている山芋をあっという間にすりおろすことだってできます季節の変わり目、元気に過ごしたいものです。


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明日6/20 Moriのリコーダー音楽会vol.9

今年も、Moriのリコーダー音楽会の季節になりました。

2015年6月20日(土)千葉市美浜文化ホール 2F 音楽ホール/入場無料/12:45プレトーク、13:00開演

出演:NHK文化センター柏教室(中級クラス)、NHK文化センター千葉教室(中級クラス)、笛の会、リコーダーアンサンブル ポレポレ、アンサンブル リベルテ、リコーダーアンサンブル歩音(あるね)、あんさんぶる みおふぃ、ぷちふーるリコーダーアンサンブル、ほか。

企画:森吉京子 

音楽協力:平山亜古(チェンバロ)、西谷尚己(ヴィオラ・ダ・ガンバ)

1年間、皆様ほんとうに熱心に、そして楽しんでリコーダーと向き合ってまいりました。正直なところ・・・私はほんの少しお手伝いをしただけでございます。これはどうしてもお手伝いしたいっ!という気持ちへ、皆さんそろってぐいぐいとわたくしを引っ張ってくださいました。

今年のトピックスといたしましては、出場される5人の独奏者の皆様全員が、バロック・ピッチ(a=415Hz)のアルト・リコーダーで演奏されること!チェンバロの平山さんと、ヴィオラ・ダ・ガンバの西谷さんに支えられて、独奏者の皆様はおそらく天にも昇るような・・・もちろん、聴きにいらっしゃる皆様もどうぞ、一緒にバロック音楽の世界に浸ってくださいませ。

独奏曲は次の通り;

ヘンデル《ソナタ ハ長調》、ペープシュ《ソナタ ニ短調》、テレマン《ソナチネ ハ短調》、フィリドール《ソナタ ニ短調》、コレッリ《フォリア》

いずれも、リコーダーで演奏される名曲ばかり

アンサンブル曲としては、バッハ《フーガの技法》より第1番、エルガー《愛のあいさつ》、チャールトン《バンケット・オブ・ファンシー》、ドルネル《トリオ・ソナタ》・・・昨年来日してフェスティバルを行ったアンドリュー・チャリンジャーの作品《スプリング・ダンス》、スーパーリコーダーカルテットのレパートリーから《ダニ・ボーイ》・・・ほか

全体合奏に、金子健治《あの丘に続く道》、金子健治編曲《ひまわりの約束》をご用意しています 楽譜を会場でご用意していますので、リコーダーを忘れずにお持ちくださいませ。《あの丘に続く道》は、アルト用、ソプラノ用、2種類要しています。《ひまわりの約束》は、ソプラノ、アルト、テナー、バスのカルテットです。

時間がありましたら・・・ワタクシ森吉が、ゲストの平山さん、西谷さんとご一緒して、バッハのフルート・ソナタBWV1035を最後に演奏致します。

それでは、参加される皆様も、聴きにいらしてくださる皆様も、明日、会場でお目にかかりましょう~  

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リコーダーとチェンバロ Duo コンサート

ようやく春の陽気ですね。

演奏会のご案内を致します。

2015年4月5日(日)ランデヴー・バロックコンサート~ステップとメロディ Step and Melody 織り込まれる華麗な舞踏ステップ

森吉京子(リコーダー) 平山亜古(チェンバロ)

プログラム: シェドヴィル《ソナタ ハ長調》、ダウランド《パヴァーヌ》《デンマーク王のガリアルド》、マルチェッロ《ソナタ ヘ長調 シャコンヌ付き》、ファンエイク《クーラント》、デュパール《組曲 第5番》、ダングルベール《シャコンヌ》、コレッリ《ラ・フォリア》

18:00-19:00 演奏会(17:30 開場)  ※ 演奏会の後、お食事会があります。

一般3500円 近隣の方3300円 CIC会員2850円 ※ワイン、お食事、デザート込

予約・問い合わせ: 03-5758-3875(キュルチュール・インターナショナル・クラブ)

キュルチュール・インターナショナル・クラブ(フランス語学校)で2カ月に1度行われるバロック音楽のコンサートシリーズに、今年は4月に出演させていただくことになりました。演奏会の後にはお食事会があり、演奏者とお客様が一緒になって楽しい懇親会になります。

プログラムは、舞踏のステップリズムがメロディになった、くだけた言い方をお許しいただけば、「ノリの良い曲」ばかり。かっこいいリズムが随所に出てきて、初めて耳にする曲でもつい、身体を動かしたくなってしまうような音楽がいっぱいです。

森吉「亜古さん・・ステージでステップを踏んで、この際踊りを披露しちゃおうか?」

平山「ひぇ・・もりりんと私が?!それはちょっと迷惑ってものじゃ・・。」※注:もりりん=亜古さんが私を呼ぶ時の私のなまえ。

ということで、私たちは踊りを披露しませんのでご心配なく(笑)

古楽奏者はたいてい音楽を学ぶ過程でバロックダンスも少しかじります。私もオランダ留学中にジグを踊らされて、講堂に集まったたくさんの学生と一緒に手をつないで輪になり、息を切らしてひどい目に合った・・・いえ、ジグの跳躍感を体験したことを思い出します。

もちろん、楽しいんですよ。でも、踊りには向き不向きってものがバ~ンと存在します。私のような胴長短足のバランスの悪い身体ではどうにもバロックダンスの優雅さは表現できないのですが、音楽を演奏する時には「歌と踊り」を必ず意識します・・と言いますか、それを意識せずして演奏できないのです。

小さなサロンにぴったりの名曲ぞろい、どうぞお楽しみください。

おまけ: 年齢を重ねると生き方もシンプルになりますね。本日は私の勝手な「美容」豆知識をひとつ。最近、私の周りから洗顔料とシャンプーが消えつつあります。ナイショ話ですが、ぜひ、お試しを。シャンプーなしの洗髪で髪がさらさらツヤツヤしっかりとコシを持つように。

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