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ヴォイス・フルート

現在、一般に普及しているバロックタイプのリコーダー、つまり、学校の音楽の授業で使われるプラスチック製のリコーダーの基になった形のリコーダーですが、小学校で使うソプラノ・リコーダーをC管(読み方はツェーかん)、中学校で使うアルト・リコーダーをF管(エフかん)とも呼びます。CとかFなどのアルファベットは、ドイツ語の音名からくるのですが、Cはソルミゼーション(ドレミファ・・の読み方)では”ド”の音で、Fは、”ファ”の音になります。

指孔をすべてふさいだときに出る音が”ド”ならばC管、指孔をすべてふさいだときに出る音が”ファ”ならばF管ということになります。

前置きが長くなりました・・・

今回ご紹介する楽器は、別名ヴォイス・フルートとも呼ばれるD管のリコーダーです。

Dは、”レ”の音のことです。

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指孔を全部ふさいでレの音が出るということは・・一般的なアルト・リコーダーよりも、3つ分、音が低いということになります。

“声の Voiceフルート Flute”の別名を持つこのリコーダー、深みのあるしっとりとした音色が特徴です。

私の所有するヴォイス・フルートは、リコーダー製作家の譜久島譲(ふくしまゆずる)氏が2005年に製作したものです。

やわらかい楓材で作られているためか、4年を経た今、完成直後に比較してその音色はめざましい変化をとげました。

普通のアルト・リコーダーよりも3つ分も音が低いわけですから、楽器自体も大きくなりますし、指孔の間隔も広くなります。当然、楽器を鳴らすために必要な息の量も増えます。

Alto_3_kyoudai_dsc02592 左の写真は、先日もご紹介したアルト3兄弟で、ここに並ぶいちばん大きな楽器が、ヴォイス・フルート、順に、フレンチ・ピッチ、いちばん小さな楽器が一般的なF管アルト・リコーダーです。こうして並べますと、大きさの違いがはっきりしています。

ここが譜久島リコーダーの特徴ですが、私はこの楽器のおかげで、サイズの大きな楽器を持ったときにこれまで感じていたストレスが、うそのようになくなりました。まるでF管のアルト・リコーダーを吹いているような感覚、吹き心地の軽やかさ・・・

ひとつ、残された難しさはやはり、指孔の開きでしょうか。

まだ、リコーダーを趣味で楽しむ方が気軽にはじめられるような楽器とはいえないかもしれません。そこに、先日、朗報がもたらされました。現在、譜久島さんは、指孔の並ぶリコーダーの中部管のみ、改良品を開発中で、近く、F管に近い指孔の並びをもつヴォイス・フルートが完成するかもしれません。

それは、譜久島さん曰く、「華奢な手の女性でも、お子さんでも演奏できるヴォイス・フルート」 

譜久島ヴォイス・フルート新モデルが完成したら、ぜひ、ヴォイス・フルートを多くの人に楽しんでいただきたい。

”声 Voice”をその名前に冠したヴォイス・フルート。

やわらかいその音色に魅入られる方は多いと思います 

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