所蔵楽器

ヴァージナルのメンテナンス

昨日、我が家のイタリアン・ヴァージナルのメンテナンスをお願いしました。

そういえば、このヴァージナルの作者、久保田彰さんがこの楽器を造るとき「孫を見守るおじいちゃんの気持ちで・・」とおっしゃっていましたっけ。これから末永~く定期的にこの楽器のメンテナンスをお願いする島田さんはスラリと背の高いそれはステキな女性、ヴァージナルの”お母さん”と言っては失礼になってしまいそうですが、昨日のていねいな仕事を拝見し、指先からほころび響くヴァージナルの暖かな音色を聴いて、そんなふうに思ってしまいました。

今年の6月で1歳になったイタリアン・ヴァージナルですが、2回の梅雨の季節を過ごして、しっとりとしっかりと響きが安定してきたと思います。ただ、久保田さんが意図的に最初はしっかり楽器を鳴らすようにヴォイシング(チェンバロの発音機構にあるツメを削ること)を少し硬めに調節してくださっていましたし、私がいろいろといじったためにバランスも悪くなってしまったこともあって、最近は硬めのタッチとそのばらつきがすごく気になっていました。

島田さんにツメを1本1本調整していただいた結果、音のつながりがよりまろやかになり、あたたか~くなりました。となりの部屋には響かないとはいえ、あまりの音の鳴り響きに夜はさすがに蓋を閉めてこれまでは練習していましたが、蓋を取っても気にならないほどやわらかになり、それでいてイタリアン・ヴァージナル特有のカラリとした芯のしっかり残る理想的響きになってきました。しかもタッチがやわらかくてすごく弾きやすいのです・・!

ほんとうにうれしいです happy02

どんな楽器もそうですが、こうして手をかけているとどんどん良い子に育ちますねぇ・・

10月2日の、千葉市生涯学習センターでの演奏会を控えて、イタリアン・ヴァージナルも準備完了です。

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イタリアン・ヴァージナル

一昨日、我が家にイタリアン・ヴァージナルが届きました。チェンバロ製作家の久保田彰氏が直々に運んでくださって、友人達を呼んでお披露目をしました。

写真左:鍵盤、響板部分。 写真右:ローズと呼ばれる響孔の周りにすてきなリーヴ clover が描かれています。

I_virginal_2 I_virginal_3 今月26日に開催予定のMoriのリコーダー音楽会でデビューしますhappy02

注文してから2ヶ月少し、製作者の久保田さんは「楽しい仕事をありがとうございます。」とおっしゃってくださって、丹精込めて、美しい楽器を造ってくださいました。

リコーダーは“やらねばならない”というときもあります。でも、チェンバロは楽しみだからでしょうか・・・家事の合間に鍵盤に指をのせると、なんだか気分がとっても良くなるのです。

先日、アメリカ人の方とお話しをしていて、[子どもの頃何になりたかった?」という話題になり、そういえば、お琴の先生になりたい、という文章を幼稚園のときに書いたことをふと、思い出しました。3つ年上の姉が、小学校で使う音楽の教科書を見せてくれて、その中の「さくら、さくら」を歌ってくれました。そして、教科書に描かれた挿絵の琴を指差しながら、「この歌はお琴で伴奏するんだよ」と姉がおしえてくれました。

・・ さくら~、さくら~、はなざぁか~りぃ~ cherryblossomcherryblossom

幼稚園児だった私は最後の“はなざぁ~か~りぃ~”のフレーズの響きに感動し、「なんてきれいな歌なんだろう」と思いました。間もなく、琴の音色を、姉の歌った美しい《さくら さくら》のフレーズに結び付けて耳にする機会を得ました。そこで私は、「ぜったいお琴のせんせいになるっ!」と思ったことを覚えています。今から思えば、これが、私にとっての日本の五音音階との真正面からのはじめての出会いだったのだと思います。

リコーダーを通して古楽の世界に入り、リコーダーとアンサンブルするにふさわしい鍵盤楽器がチェンバロであることを知り、さらにその音色を耳にしたとき、潜在意識の中で、幼稚園のときに知った《さくら さくら》を思い出していたに違いありません。・・だって、弦をつまびくという発音の原理が、琴もチェンバロも同じなのですから。

帰国してから、いつかはチェンバロを身近に所有したいと願いつつ、なかなかその機会を得られませんでした。長年の願いがかなって、ほんとうにうれしいです。

鍵盤の上ではけっして軽やかに動いてはくれない私の10本の指ではありますが smile 私の日常をさらに幸せなものにしてくれるに違いありません。

今朝、製作者の久保田さんから思いがけないプレゼントが届きました。この楽器、我が家にやってくる前に取材を受けて、すでに雑誌デビューをしています。そのときに楽器を撮影したカメラマンの作品です。

I_virginal_1 Moriのリコーダー音楽会では、この楽器をチェンバロ奏者の平山亜古さんが弾いてくださいます。ご安心ください、私は弾きませんから!さて、今後は、ソロを演奏する生徒さんを私がバス・リコーダーで伴奏する・・ bearing などという、ちょっと中途半端なステージは、Moriのリコーダー音楽会にはないのです!

私の生徒さんのリコーダーの音色をこの愛らしいイタリアン・ヴァージナルの音色がいっそう引き立ててくれるでしょうし、また、古楽のアンサンブルの響きをもっと身近に感じていただくことができるかしら・・・と、ほんとうに、私は今からワクワク楽しみにしています happy02

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久保田彰チェンバロ工房のイタリアン・ヴァージナル

今日は、チェンバロ製作家の久保田彰氏の工房見学に伺いました。昨日に引き続きお花見日和のうららかな午後、久保田さんの工房の庭でのバーベキュー・パーティーにも誘われて、久保田さん自らが腕をふるわれたおいしいお料理をいただきながら、他の見学者のみなさん、そして工房スタッフのみなさんと共にたのしいひとときを過ごしました。

以前から、いつかはチェンバロを手に入れたいと思っていましたが、住宅事情に合わせて安易に小型のチェンバロで妥協するのはどうかしら・・と思っていました。もちろん、大きな2段チェンバロなど、現実的に今の住まいに運び入れるのは不可能ですが、小さい楽器を入手するにしても、その楽器を選ぶ決め手が欲しい、と思っていました。

ちょうど1年前の今ごろ、昨年の夏に日本に7点の作品がやってきて話題となった“フェルメール展”に関わる一連の演奏会で、私は久保田氏の製作したイタリアン・ヴァージナルとの運命的なshine 出会いをしました。

たいへん美しい5角形の小型の楽器、製作家の技が随所に光る見事な装飾、とりわけ、色とりどりの木材を用いたモザイク模様の黒鍵には目を奪われました。そして、その大きさからは想像もできないような深く暖かな、ビロードのような音色。やわらかなタッチ。

小さいということは、もちろん鍵盤の数も限られることになりますし、演奏には多少の不便もつきものです。“イタリアン”というスタイルは、歴史的なリコーダーとのアンサンブル楽器としては、少々限定されすぎたものかもしれません。けれども、どこにでも運んで音色を楽しむことの出来る私のリコーダーたちと共に旅をし、アンサンブルの響きをたくさんの人に聴いていただくにはやはり、どこにでも運んで行くことのできるチェンバロが必要です。荘厳なまでに大きく存在感のあるチェンバロを、あと何年か、いえ10年以上も待ってようやく入手するか、あるいはすぐにでも私のリコーダーと一緒に旅することの出来る楽器を今すぐ入手して、リコーダーとチェンバロというアンサンブルのスタイルをもっと身近で柔軟なものにするか・・・

迷っていた私に、これこそ私が求めていた楽器!とすぐさま決断させたのは、久保田さんのイタリアン・ヴァージナルでした。

Kubota_italian_virginal 工房で試奏できるイタリアン・ヴァージナル

私が注文したのは、写真のスタンダードモデルに、久保田さんこだわりの装飾が施されることになります。

今日、改めて久保田さんとゆっくりお話しをするなかで、久保田さんの、イタリアン・ヴァージナル製作に対する熱い想いを伺いました。そして、だから1年前のあの日、私はこの楽器にあんなにも魅かれたのだ、と実感していました。

実は、6月26日の私の生徒さんの発表会、Moriのリコーダー音楽会で、この楽器をデビューさせるという計画があります。

楽しみです happy02happy02happy02

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ヴォイス・フルート

現在、一般に普及しているバロックタイプのリコーダー、つまり、学校の音楽の授業で使われるプラスチック製のリコーダーの基になった形のリコーダーですが、小学校で使うソプラノ・リコーダーをC管(読み方はツェーかん)、中学校で使うアルト・リコーダーをF管(エフかん)とも呼びます。CとかFなどのアルファベットは、ドイツ語の音名からくるのですが、Cはソルミゼーション(ドレミファ・・の読み方)では”ド”の音で、Fは、”ファ”の音になります。

指孔をすべてふさいだときに出る音が”ド”ならばC管、指孔をすべてふさいだときに出る音が”ファ”ならばF管ということになります。

前置きが長くなりました・・・

今回ご紹介する楽器は、別名ヴォイス・フルートとも呼ばれるD管のリコーダーです。

Dは、”レ”の音のことです。

Voice_dsc02590_2  Voice_appu_dsc02591

指孔を全部ふさいでレの音が出るということは・・一般的なアルト・リコーダーよりも、3つ分、音が低いということになります。

“声の Voiceフルート Flute”の別名を持つこのリコーダー、深みのあるしっとりとした音色が特徴です。

私の所有するヴォイス・フルートは、リコーダー製作家の譜久島譲(ふくしまゆずる)氏が2005年に製作したものです。

やわらかい楓材で作られているためか、4年を経た今、完成直後に比較してその音色はめざましい変化をとげました。

普通のアルト・リコーダーよりも3つ分も音が低いわけですから、楽器自体も大きくなりますし、指孔の間隔も広くなります。当然、楽器を鳴らすために必要な息の量も増えます。

Alto_3_kyoudai_dsc02592 左の写真は、先日もご紹介したアルト3兄弟で、ここに並ぶいちばん大きな楽器が、ヴォイス・フルート、順に、フレンチ・ピッチ、いちばん小さな楽器が一般的なF管アルト・リコーダーです。こうして並べますと、大きさの違いがはっきりしています。

ここが譜久島リコーダーの特徴ですが、私はこの楽器のおかげで、サイズの大きな楽器を持ったときにこれまで感じていたストレスが、うそのようになくなりました。まるでF管のアルト・リコーダーを吹いているような感覚、吹き心地の軽やかさ・・・

ひとつ、残された難しさはやはり、指孔の開きでしょうか。

まだ、リコーダーを趣味で楽しむ方が気軽にはじめられるような楽器とはいえないかもしれません。そこに、先日、朗報がもたらされました。現在、譜久島さんは、指孔の並ぶリコーダーの中部管のみ、改良品を開発中で、近く、F管に近い指孔の並びをもつヴォイス・フルートが完成するかもしれません。

それは、譜久島さん曰く、「華奢な手の女性でも、お子さんでもsign01演奏できるヴォイス・フルート」 heart01heart01heart01

譜久島ヴォイス・フルート新モデルが完成したら、ぜひ、ヴォイス・フルートを多くの人に楽しんでいただきたい。

”声 Voice”をその名前に冠したヴォイス・フルート。

やわらかいその音色に魅入られる方は多いと思います lovely

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フレンチ・ピッチのリコーダー

練習に明け暮れ、飽和状態 gawk を感じましたので演奏楽器の撮影会をすることにしました camera

これは、学位審査リサイタルで独奏曲(マウテ作曲、アルト・リコーダー独奏のためのソナタ第1番)を演奏するフレンチ・ピッチのリコーダーです。数字で表しますと a’= 392Hz で、私たちはこれを一般に、“フレンチ・ピッチ”と呼んでいます。ピッチのお話しはまた後日。

Bressan_392_alto

私の所蔵するフレンチ・ピッチは、私の師、山岡重治氏(製作家名・平尾重治)が2004年に製作したもので、ブレッサンBressanというバロック時代の製作家が残した楽器に基づいています。

楽器は生き物、特に、”木”は本当に繊細です。奏者の息づかいにダイレクトに反応します。「そうそう、この音。」と思える響きを得たとき、自分が演奏しているなどという余分な意識はどこかえ消え去り、空間に漂う木の鳴り響きに包まれる思いがします。フレンチ・ピッチは、現代の標準ピッチ(a=442Hz)よりもほぼ全音低いので、同じ曲を一般的なアルト・リコーダーで吹いたときとは全く違った味わいがあります。私の個人的な経験では、年を重ねて低い響きを好む傾向にあり confident フレンチ・ピッチを吹くと、木の音の彩りをより強く感じます。

今回のリサイタルで私が用いる”アルト・リコーダー3兄弟(姉妹でもいいのですが)”を並べるとこのようになります。

Alto_3_kyoudai_dsc02592 真ん中の楽器が、今、ご紹介しているフレンチ・ピッチ、この中でいちばん小さいアルト・リコーダーは、フレンチ・ピッチより半音高いバロック・ピッチのアルト、そして、いちばん大きな楽器が、別名D管リコーダーとも呼ばれるヴォイス・フルートです。おおざっぱに言ってしまえばみんなアルト・リコーダーの仲間。でも、それぞれの音色(音彩)は異なり、使われ方にも意味があります。

次回はヴォイス・フルートのお話しを。

余談ですが、少し前から私はバティックに夢中です。何を作るわけでもないのですが、リコーダーの練習を始める前に、大好きなバティックをテーブルに敷き、練習の終わった楽器から分解して並べていきます。バティックの上には、チューニングメーターも、鉛筆も、楽譜もそして水滴をぬぐう布も決して置きません、リコーダーだけ。

(何をかくそう、そうでもしないと、練習が終わった頃には、あらゆるものが分解されたリコーダーとごっちゃになって片付けるのもいやになるから happy02 )

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ガナッシとルネサンスについて

先週末にアンテロープのリハーサルがありました。

ヤマハのルネサンス・リコーダーの試奏大会と化したリハーサル、話題は専ら“ガナッシorルネサンス”。

 ガナッシ・タイプのリコーダーは、F.モーガンのアイディアが生かされた、いわばルネサンス・タイプとは別物の楽器です。さらに、アンテロープが演奏するコンソート用のガナッシ・リコーダーは、私の師、山岡重治氏のオリジナリティが光る“ガナッシ・タイプの”バス・リコーダーを備えたパワフルを越えた、スーパー・パワフルなコンソート・セットなのです。

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山岡重治氏 作   ガナッシ コンソート・セット (2007年)

 一方で、ルネサンス・タイプのリコーダーの輝かしい和音には、決して他のタイプには代えられない魅力があります。

 この日のリハーサルでは、バロック物の編曲を演奏する際には、バロック・タイプのリコーダーも a=415Hzで統一してみました。音色の深さ、フレーズの掘り込みの深さ、どれを取ってもやはり、モダン・ピッチでは出せない魅力です。

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・・・要するに私たちは“リコーダーの音色”をとことん追及し、その奥深くにある和音の美しさを探求しているのですが・・・

1日は24時間、楽譜とにらめっこしていても、楽器をとっかえひっかえあらゆる響きと対話していても、ほんとうに時間はいくらあっても足りないのです confident

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ヤマハ  ルネサンス・リコーダー

今日、ヤマハのルネサンス・リコーダーが届きました。

8本のフルセットで注文していましたが、今日届いたのは、Fバス、Gバス、Fアルト、Gアルト、ソプラノの5本。

音域は広くありませんが、この楽器特有の輝かしい響き、発音の素直さ、アンサンブルをしたときのハーモニーの美しさがたいへん気に入っています。フェミッツで演奏する「クリスマスのおくりもの」には欠かせない楽器ですし、これから、アンテロープでも大活躍しそうです。

Yamaha テナー2本と、ソプラノがもう1本、早く届くといいな~と思いますhappy01

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ただいま準備中

私が所蔵するリコーダーのすべてをご紹介します。

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